急速に進化する今日のデジタル環境において、企業には、市場で存在感を発揮し続けるための、柔軟かつ費用対効果の高いソリューションがより一層強く求められています。
こうしたニーズに応えるのが、クラウド時代における未来志向型エンタープライズへの変革を支援する包括的なサービス「RISE with SAP」です。
クラウドコンピューティングに加え、AIや機械学習といった先進技術を活用することで、RISE with SAPは、迅速なイノベーションを実現し、業務の卓越性を高めることを可能にします。
クラウド時代にこそ、ビジネス変革に取り組む意義
目まぐるしく進歩するテクノロジーに対応し続けるためには、クラウドベースのソリューションを業務基盤に組み込むことが何よりも重要です。これにより、業務効率の向上と競争力の強化が期待できます。
クラウドへの移行は、ビジネスの拡張性やコスト削減に加え、俊敏性やイノベーションの促進など、さまざまなメリットをもたらします。
初めに、クラウドへ移行する大きなメリットの一つである、優れた拡張性について深堀りしていきます。
従来型のITインフラでは、物理的な設備の制約や多額の初期投資が、ビジネスの拡張を妨げる要因となる場合があります。一方、クラウドコンピューティングでは、リソースをビジネスのおかれた状況に合わせ臨機応変に増減させることができます。
これにより、市場動向や顧客ニーズの変化へとよりスムーズに対応できるようになります。需要が集中する時期にはパフォーマンスを維持しながら、不要なリソースを節約することも可能です。
つまり、クラウドを活用することで、変化への対応力を高め、俊敏で費用対効果の高い業務運営を実現できます。
次に、コスト効率の向上という観点からも、クラウド導入の利点を紹介します。
クラウドベースのソリューションを活用することで、ITインフラにかかる初期投資を削減し、継続的な保守運用コストを抑えることができるため、運用予算の最適化に帰結します。
その結果、限られた経営資源をより戦略的に配分し、競争力を維持しながらイノベーションと成長を促進させることが可能になるのです。
クラウド時代への対応は、単なる技術的な進歩の話ではありません。長期的なビジネスの成功と持続可能な成長を実現するための、戦略的な取り組みなのです。
RISE with SAPパッケージの主要構成要素を解説
RISE with SAPは、企業向けソフトウェア業界における世界的リーダーとして知られるSAPが提供している、「BTaaS」と呼ばれる包括的な企業変革サービスの名称です。
このサービスは、DXに取り組む方法を劇的に進化させるもので、革新的なテクノロジーを活用して業務プロセスを再構築するとともに、高度なクラウド基盤への移行を支援することで、企業のビジネス変革を包括的にサポートします。
RISE with SAPの中核をなす思想は、必要とされるツールや専門的な支援を提供することでDXの複雑さを軽減することです。
単に新しいテクノロジーを導入するだけではなく、ビジネスのあり方そのものを見直し、俊敏性を高め、さまざまな業界で変化に対応できる強靭な事業基盤を構築することを目指します。
- SAP S/4HANA クラウド(ERPコア)
RISE with SAPの中核を成しているのが、インテリジェントなERPシステムであるSAP S/4HANA クラウドです。
業務効率の向上を支援するとともに、俊敏で柔軟な業務プロセスを構築できるようにする役割を担います。
- SAP Signavio Process Transformation Suite(業務プロセス改善ツール)
RISE with SAPには、業務プロセスの分析と改善を支援する幅広いツールが内包されています。
SAP Signavioは、業務の効率化に向けた継続的なインサイトを提供し、データに基づく改善提案を通じて、業務プロセスの最適化を支援します。
- SAP Business Network
サプライヤー、物流事業者、顧客、ビジネスパートナーなどを有機的なネットワークでつなぎます。
これにより、サプライチェーンの円滑な運営と、顧客へのスムーズな価値提供を支援します。
- 組み込み型のツールとサービス
RISE with SAPには、システムのライフサイクル管理や企業のニーズに応じた環境設定、そしてサポートサービスも含まれています。
これらを活用することで、システム導入を安心して進めることができます。
- SAP BTP(拡張性とイノベーションのためのビジネステクノロジープラットフォーム)
SAP BTP(Business Technology Platform)は、イノベーションを促進するための基盤です。
データベース管理、データ分析、アプリケーション開発、システム連携などの機能を提供し、アプリケーションの拡張を可能にします。
また、IoTやAIといった先進技術を活用した新たなソリューションの構築も支援しています。
- 持続可能なソリューション
RISE with SAPでは、企業のサステナビリティ目標の達成も重要項目の一つとされています。
業務プロセスにサステナビリティ関連の指標を組み込むことで、環境目標の達成や、企業活動に伴うカーボンフットプリントの効率的な管理を支援しています。
RISE with SAPがクラウド時代への移行を支援する方法
RISE with SAPは、クラウド時代へ円滑に移行できるよう設計された革新的なソリューションで、幅広いサービスとツールを通じてDX変革を支援しています。
そしてクラウドインフラ、ビジネス変革サービス、SAP BTPを一つのパッケージとして提供することで、導入プロセスを簡素化します。
つまり、既存システムを体系的な支援のもとで、クラウドへ移行し業務のモダナイゼーションを進めることを可能にするパッケージといえます。
RISE with SAPの大きな特長の一つは、インテリジェントエンタープライズへと進化するための道筋を明確に指し示している、と言う点です。
その道筋に沿う形で、SAP S/4HANAクラウド、業界特化型ソリューション、業務プロセスインテリジェンスなどの主要素を統合して提供しています。
これらのもたらすシナジーによって、リアルタイムデータから得られるインサイトを活用しつつ、的確で高度な意思決定を行えるようになります。
また、RISE with SAPでは、さまざまな企業のニーズに対応できる拡張性と柔軟性が重視されています。
つまり、既存の業務フローを妨げることなく、自社のペースで新機能を導入できるよう設計されているといえます。
イノベーションの加速を目指す企業にも、業務運営の強靭性を高めたい企業にも、それぞれの要件に応じた選択肢を提供することができます。
そして、クラウド移行を検討する企業にとって、セキュリティとコンプライアンスの問題は避けて通れない課題です。
RISE with SAPでは、高度なサイバーセキュリティ対策と国際的な規制基準への準拠をもとに、クラウド移行の過程におけるデータの機密性と完全性の維持を保証します。
RISE with SAPのもう一つのメリットは、コストの最適化です。
複数のニーズを一つのサブスクリプションモデルに集約することで、品質やケーパビリティを妥協することなく、コストの透明性を高めることができます。
また、サービスを包括的・効率的に利用することで、重要な戦略的施策にリソースを回すことができるようになります。
RISE with SAPの導入手順
- 既存のIT環境や業務フローを精査し、システム上の問題点、変革の意義を明確にする。
- 業務効率の向上や拡張性など、主要なビジネス目標と導入計画がアラインしていることを確かめる。
- IT部門、財務部門、事業部門など、主要なステークホルダーと連携し、導入にまつわる目標をアラインする。
- 柔軟性、管理の難易度、そして拡張性に関する要件を踏まえ、パブリッククラウドとプライベートクラウドのどちらを採用するか決定する。
- 各種デッドライン、主要達成目標を明確に定義したうえで、既存システムからSAP S/4HANAへの移行計画を作成する。
- SAPのビジネスプロセスインテリジェント関連ソリューションを活用し、業務プロセス改善と、クラウド移行への準備をする。
- 関係者向けのトレーニングやチェンジマネジメントを実施し、円滑な移行を図る。
- 導入後にもパフォーマンスを定期的に確認し、新たな課題や成長機会に応じて適宜調整を行う。
まとめ
RISE with SAPは、クラウド時代においてインテリジェントなエンタープライズへと進化するための、包括的なビジネス変革アプローチを提供します。
SAP S/4HANAクラウド、業務プロセスインテリジェンス、先進的なテクノロジーなどの主要素を活用することで、イノベーションや拡張性、そして業務効率の向上をもたらします。
そしてその体系化されたアプローチにより、セキュリティやコンプライアンス、費用対効果のいずれをもないがしろにすることなく、クラウドへの移行を支援することを可能にします。
ひいては、市場ニーズの変化に迅速かつ柔軟に対応できる体制作りや、将来のビジネス成長と卓越した業務運営を実現するための強固な基盤作りに寄与します。